玉露煎茶深蒸し茶抹茶粉茶粉末茶玄米茶ほうじ茶番茶茎茶

玉 露
玉露といえば高級茶として知っていられる方も多いでしょう。鮮やかな緑色で、甘くまろやかな「うま味」があります。この「うま味」は茶摘みの2〜3週間ほど前に茶園をよしずで覆い、直射日光を避けることにより、テアニンというアミノ酸類が増加して発生します。また、苦味成分のカフェインや葉緑素も多く含まれています。カフェインが神経を刺激して、精神の働きを活発にし、葉緑素が細胞に刺激を与えるのでお肌にもいいと言われています。

{入れ方}
一度沸騰させたお湯を湯ざましまたは茶碗に入れてさまします。温度の目安(50度)は湯気がかすかにたつ程度、手のひらにあててみて気持ちいい暖かさが最適です。急須に入れる茶葉の量は、湯量90ccの場合で10g(大さじ2)。浸出時間は2,3分です。二煎目は一煎目の半分の時間で注ぎましょう。


煎 茶
日本のお茶の中で、一番よく飲まれているお茶です。ほどよい甘味とほろりとした渋味が美味しさのポイントです。4月中旬頃から摘み採りが始まり、二番茶、三番茶と季節を追うにしたがって渋味が増してきます。形がそろい、艶のあるものが良質で、爽快な若葉の香りが特徴です。ビタミンCを多く含みます。

{入れ方}
湯温は70度から80度(横ゆれして湯気があがるくらい)。茶葉の量は、湯量180ccの場合で10g(大さじ2)。
上級煎茶の浸出時間-2分
並級煎茶の浸出時間-1分

深蒸し茶
煎茶と同じ製法で作られますが、蒸しの工程で普通の2〜3倍長い時間をかけて蒸気で蒸します。少し形はくずれますが、甘味のあるまろやかな味で、深みがあり、強い香りがあります。色・味と
もに濃いですが、胃に負担をかけません。


{入れ方}
湯温は80度から90度(ある程度の勢いで湯気があがるくらい)。茶葉の量は、湯量180ccの場合で10g(大さじ2)。
浸出時間は30秒。

抹 茶
茶道に欠かせないのが抹茶です。玉露と同様に新茶の頃に覆いをして作られます。上等なものは鮮やかなうぐいす色で、薄緑のものは甘さが濃く、濃緑のものには渋味があります。日本茶の中では唯一、茶葉を丸ごと飲むお茶です。茶席でなくても家庭で味わう一服もまたいいでしょう。

{入れ方}
熱湯で温めた茶碗に茶杓1杯半(2g)の抹茶を入れ、沸騰したお湯を35ccから50cc注いでから、茶筅で泡立てます。湯量は茶碗の5分の1くらいが適当です。

粉 茶
寿司屋で使われている「あがり」に用いられています。煎茶や抹茶を加工する過程の中で出た粉や、選別された芽先などが原料になっています。価格が安いうえに色・香り・味も濃く、料理などに使いやすいお茶です。

粉末茶
(とけるお茶)
煎茶を粉にしたお茶です。そのまま水に溶かしたり、お酒と混ぜたりして、いろんな飲み方が楽しめます。冷たい水にもよく溶け、沈澱することもありません。お湯さえあれば、いつでも手軽にお茶が入れられます。

玄米茶
番茶に玄米を煎ってまぜたお茶です。ほうじ茶と同じで、香ばしさが特徴です。淡白なため、夜遅い時間に飲んでも、眠れないで困るということがありません。中華料理などの脂っぽい料理の後によく合います。

{入れ方}
他のお茶よりも大きめの急須を用いて、湯量650ccで茶葉15g(大さじ3)を使います。湯温は熱湯。お湯を注いでから15秒から30秒で味わいがでます。ぬるめのお湯では味・香りともによくでません。熱湯をたっぷり注ぐのがコツ。

ほうじ茶
香ばしさが身上といっていいお茶です。番茶や煎茶を強火で炒って香ばしい匂いが付けられています。カフェインやタンニンが少ないので、子供や病人にも安心です。冷やして飲んでも美味しいです。

{入れ方}
他のお茶よりも大きめの急須を用いて、湯量650ccで茶葉15g(大さじ3)を使います。湯温は熱湯。お湯を注いでから15秒から30秒で味わいがでます。ぬるめのお湯では味・香りともによくでません。熱湯をたっぷり注ぐのがコツ。

番 茶
番茶は「晩茶」を意味しています。一番茶以降の、葉が硬くなってから摘み採ったものや、摘み残りの茶葉、柔らかい茎、煎茶の製造過程で取り除かれた大きな葉などから、煎茶と同じ製法で作られます。香りは少なく、淡白な味。柳のように細長い形をした「川柳」は、香りが良く渋味も少なめで、番茶の高級品です。

{入れ方}
他のお茶よりも大きめの急須を用いて、湯量650ccで茶葉15g(大さじ3)を使います。湯温は熱湯。お湯を注いでから15秒から30秒で味わいがでます。ぬるめのお湯では味・香りともによくでません。熱湯をたっぷり注ぐのがコツ。

茎 茶
煎茶・玉露・抹茶を製造する過程で選別された茎などから作られます。玉露の茎茶は「雁が音」といわれており、珍重されています。煎茶の茎茶は煎茶の入れ方、玉露の茎茶は玉露の入れ方で飲まれると美味しくいただけます。購入する時に煎茶からなのか、玉露からなのかを確かめると良いでしょう。さっぱりとした味わいです。